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第57回オールスター競輪

まくった武田豊が激戦制す

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自粛から復帰後も、力強い走りでファンを魅了し続ける武田豊樹選手。G1を優勝し、お客さんからの大声援に手を上げて応える。

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自粛から復帰したメンバーも加わり、豪華な顔ぶれとなった決勝戦。並み居る強豪達を撃破し、武田豊樹が通算5度目のG1優勝を果たした。
「(ゴールした瞬間は)神山(雄一郎)さんとワンツーでしたから。後ろのことは心配するよりも、自分の走りに集中していたので。今日(決勝)のファンの人気に応えられたっていうことで、ホッとしました。しっかり緊張感をもって走った結果です。関東のG1ですし、たくさん声援をいただきました。何度も乗ってる舞台なんですけど、やっぱり勝つっていうこと、勝てたってことがうれしいですね」
関東は4車で決勝に駒を進めるが、別線を選択。大舞台で数多の連係、準決でもワンツーを飾った平原康多と別れるも、自分の走りに集中した。
「いつも同じ舞台で戦う平原君とは、連係実績が沢山ありますから、別線って言うのは心苦しかったです。でも、やるからには徹底して力勝負で臨んで、他のラインに関してはあまり意識せず、自分の走りに集中しました」
井上昌己が打鐘前から先行策。武田は3番手を確保し、最終2コーナーからフルダッシュ。高回転で前団に迫るも、番手の岩津裕介が合わせて踏み上げる。岩津と併走のまま最終4コーナーを回るが、最後は武田が押し切った。
「展開的には先行になるなって思っていたんですけど、井上君の動きがポイントでした。ちょっと中団で止まる形で僕も内にいたんで、巻き返しが遅れたんですけど、必死に巻き返して、3番手を取りにいって、まくりました。走れたってこと、そして結果を残せて感謝の一言です」

打鐘過ぎに井上昌己が主導権を奪取。岩津裕介との2車のラインだっただけに、別線が3番手併走でもつれる思惑だったが武田豊樹があっさりその位置を奪取しては、さすがの井上もお手上げ。車間を詰めながらまくった武田に合わせて、岩津が井上マークから番手発進。最終3コーナーでは両者のサイドバイサイドとなったが、最後は武田に力でねじ伏せられた。井上の先行に感謝しながら岩津が、2車のラインでの苦しい胸の内をこう振り返る。
「武田さんが後ろにいるのはわかっていた。(武田が)勢いをつけて来ているし、僕が振って止めると、みんな内に行くでしょう。だから、僕もある程度のスピードに合わせて踏んで行かないとって思った」

武田の動きにしっかりと対応した神山雄一郎が、ゴール線でのハンドル投げで岩津を交わして準V。武田とのセットが原動力となっているだけに、武田に続いての2着には、スッキリとした顔で満足そうに口を開く。
「今の持っている自分の100%を出せた。(1月の)平のレースで武田に離れてから、8カ月やってきたことが今回の結果だと思う。今回は抜群のデキだったし、体調も抜群。追走に関しても満点のレースだった。展開次第では自分がタイトルを狙える手応えもつかんだし。血の煮えたぎるようなメンバー構成で戦えて幸せですよ。次は武田にもうちょっと詰め寄れるように」

単騎の新田祐大は、好位に追い上げた武田ラインに反応できず最終ホームで9番手。直線で大外を強襲するもすでに勝負は決して4着。
「今日は(優勝を)狙いすぎて、勝負どころで仕掛けなかった自分が悪い。武田さんの動きに乗って、すかさず行けばよかった。そこを見てしまった。今回はこういう結果だったけど、日々の動きは悪くなかったので次につなげていきたい」

号砲が鳴り、スタート争いとなるが、天田裕輝を制して浅井康太が正攻法の位置を確保。浅井―金子貴志、武田豊樹―神山雄一郎、井上昌己―岩津裕介、新田祐大、天田―平原康多で隊列は落ち着き、周回を重ねた。
青板1角から天田が上昇を開始。2センターで前団に並び掛けた天田ラインに、単騎の新田、井上ラインが切り替えて続く。赤板手前で天田が誘導をドカして先頭に立つと、その3番手が浅井と新田で取り合いに。結局、新田が2角で引いたところで井上が一気に仕掛ける。天田もペースを上げるが、井上が打鐘で主導権。3番手には天田となるが踏み遅れて車間が空いてしまい、井上のカマシをすかさず追って上がってきていた武田―神山が割り込む。好ペースで駆けた井上だったが、2角を立ち直ると、武田のまくりが襲い掛かる。これに岩津が番手まくりで応戦。3角から武田と岩津で車体を合わせてのモガき合いも、直線半ばで岩津をねじ伏せた武田が一昨年の競輪祭以来の特別制覇。2着にも岩津を交わして神山が続いた。一方、バック最後方からまくった新田と浅井は届かず、それぞれ4、5着まで。

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