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神山 雄一郎 選手 |
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山崎 芳仁 選手 |
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平原 康多 選手 |
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伏見 俊昭 選手 |
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北津留 翼 選手 |
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今年最初のGT、第49回競輪祭が、『メディアドーム』小倉競輪場を舞台に開幕。大会連覇を狙う山崎が、調整不足を示唆すれば、前年GP覇者の伏見俊昭は、強行日程で状態未知数と、昨年の輪界をリードした福島両者に不安露呈で、勢力図一変も十分。初日から目の離せない戦いに。
メインの特選は10レースからレポート。 小嶋敬二、岡部芳幸、武田豊樹の機動型三人による対戦は、昨年の全日本選抜初日特選で、小嶋、武田の叩き合いを、岡部が捲ったレースと全く同じに。
岡部芳幸は開口一番「あの時と同じですね。結果も同じになれば」とニヤリ。続けて、「今年の走り初めだし、正直、走ってみないと、状態はわからない所もある」とすぐに表情を引き締めた。
小嶋敬二は「GP獲れなかったのは残念だったけど、今年獲れればいい。思った以上に、順調に走れているから、問題ないでしょう。全日選と同じ相手? あれから二ヶ月経ってるし、バンクも違う。別物のレースだよ」とあくまで意に介さず。
武田豊樹は前走を振り返り、「決勝には乗れなかったが、一年の滑り出しとしてはマズマズ。相手が誰だろうと、力を出し切るだけ」と淡々とした表情。
武田マークの神山雄一郎は、直前の和歌山記念を制し、「これ以上ないスタートが切れた。昨年後半から、体の反応が良い。自分にとっては、それが一番大きい」と心技体が充実。
兵藤一也は「小倉は相性いい。仕上がりもいいし、楽しみ。今年こそは(GT)タイトルを…」。最後は言葉を濁したが、並々ならぬ決意が窺えた。
11レースは、主役を務めると思われた山崎芳仁から、予想も出来なかったコメント。「GP後、インフルエンザに、気管支炎。練習出来たのは、ここ一週間くらい。調整出来てない。ハッキリ言って、誤算。花月園記念も風邪引いて、病み上がりだったが、あの時は練習出来たからね。競輪祭連覇? 決勝に乗れたら考える」とトーンは下がりっぱなし。
佐藤慎太郎は「まだまだ、いい頃の半分くらい。今は、良かった頃に戻す事を念頭に置いている。ただ、立川記念で2勝出来たし、変に考え込む必要もないのかな」。悲壮感は感じられない。
悲願の地元記念Vを飾っての登場は、平原康多。「(大宮記念)初日がひどいレースで不安だったが、優勝出来て結果的には大満足。気持ちの面でも違いますね。ここも狙っていきます」。
飯嶋則之が平原の番手を主張。「いろいろ考えて、手島さんに、『(番手へ)行きます』と。昨年以上というのは、なかなか難しいかもしれないが、少しでも上回れる様に、今年も頑張る」。
手島慶介は「てっきり自分が番手だと思っていた。競れない訳ではないが、平原に聞いたら、『競りは勘弁してくれ』と。(平原とは)仲いいし、あいつの邪魔はしたくない」とブ然とした表情。しかし、「競輪祭は、昨年悔しい思いしている。練習もしっかり出来ているし、脚は問題無い。チャンスがあれば、GTも獲れると思う」とすぐに気合いを込めた。
12レースには、GP覇者伏見俊昭が、゛競輪゛に今年初出走。直前までロサンゼルスで行われていたW杯に出場しており、帰国は前検日前日とハードスケジュール。「正直、キツイと思います。時差ぼけで、反応が遅れるのが怖い。ただ、この状態で、どれだけ走れるかと楽しみな部分もある。昨年の松戸記念も、似たような日程で臨んで、体は日毎に軽くなっていったから」と笑顔も見せた。
佐藤友和は「前回は正月ぼけ。みっちり練習やって来たし、もう大丈夫」。和歌山記念の不調は度外視しても良さそう。
荒井崇博は「レース間隔は詰まっているが、疲れはない。自分の中ではまだまだだけど、今出せる状態でやるしかない」。
山田裕仁は、単騎での競走を選択した。「流れに沿って、勝てる位置を探していく。熊本のケガが思ったより長引いて、今回は急仕上げなのは否めない。FT戦で、結果を残せなかったが、今は焦って、結果を求めていない。ピークはダービー辺り。今節はとりあえず、『山田は駄目だな』とここ二場所で植え付けた印象を払拭したいね」。
一次予選組からは、地元地区のGT開催に燃える、九州勢をピックアップ。
先陣を切るのは2レースの合志正臣。地元GTの落車で、久々の出走になるが、「体の方はもう大丈夫だが、練習出来る様になったのが、今年に入ってからだから、練習量が足りてない。厳しい」と口をついて出るのは弱気なコメントばかり。
5レースは、中川誠一郎と大塚健一郎が、前回に続いての連係。中川は「京王閣後に風邪引いて、もうひと上げする事が出来なかったが、いい状態で来れたと思う。小倉は何度も走っているし、走り易い。後ろが大塚さんと池尻さんなら、安心して駆けられる」と先行策まで考えた口ぶり。
大塚は「前回の中川は強かった。差せないよ」と心強い後輩を絶賛。
北津留翼は7レースに。伏見と同じく、W杯帰りで、強行日程に「時差ぼけに加えて、体調も落ち目。調整する時間も取れないし…」。地元期待の若手だが、景気の良いコメントは出なかった。
9レースには、井上昌己―小野俊之―紫原政文の三人。井上は「1着が取れているし、問題無い。予選スタートだし、ポカだけはしない様に」と話せば、小野は「大宮の成績? 心配無用。黙って見ててくれという感じ。やりますよ」と力を込めれば、立川記念完全Vの紫原は「この流れを絶やさぬ様に。三番手だけど、井上君が早目に仕掛けてくれれば大チャンス。今の状態なら、(井上君が)捲りでも…」と自身のデキに手応え掴んでいるのか、笑みが絶えない。
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