タレントぞろいの北日本の勢いは止まることを知らず、08年の勢力図も北日本勢優位となるのは間違いない。そのなかでも中心となるのは山崎芳仁だろう。山崎は07年の前回大会で2つ目のG1タイトルを獲得し、早々とグランプリ07出場を決定。その後も8月のふるさと函館、12月の全日本選抜を制するなど、山崎はG1戦線を常にリードしてきた。競走では大ギアながらも踏み出しが鋭い一方で、強靭な末の粘りも発揮するといった完璧な内容と、今の山崎には死角が見当たらない。これを真似てギアを上げた自力選手は数多く、今や競輪界は大ギアブーム。その火付け役となった山崎が08年も競輪界を席巻し、G1戦線第一弾の競輪祭から猛威を振るう。同県の伏見俊昭が前回大会の決勝と同様に山崎を援護するか。07年は競輪祭の準Vをはじめ、6月の親王牌で優参、9月のオールスターでは準Vと一年間を通して安定した走りを続け、2年ぶりにグランプリの権利を獲得。また、競技面ではナショナルチームに選ばれるなど明るい話題の多い一年となった。当大会の直前にはワールドカップが控えておりハードな日程を強いられるが、北日本勢は目標が豊富なだけにチャンスを生かしたい。
佐藤友和は07年2月に東王座に君臨。G1戦線では宮杯、親王牌、オールスター、全日本で優参するなど一年間で佐藤はまたひと回り成長した。G1の決勝戦ではいずれも大敗しているが、展開にはまったときのカマシ、まくりの威力は山崎を凌ぐ勢い。したがって、佐藤はいつG1を獲っても不思議ではない。11月の花月園記念と12月の全日本と、ここ最近は別戦勝負をしている北勢だが、山崎と佐藤の並びは流動的だ。
北勢が別線勝負なら番手は有坂直樹か。07年3月のダービーを自力まくりで制した後は調子を崩したが、後半戦に備えるため8月の一カ月間を欠場。その甲斐があったのか徐々に調子を取り戻し、絶頂期の頃に近づきつつある。山崎、佐藤と目標に事欠かないだけに、当所を獲れるかは自身の体調次第だ。
層の厚い北日本勢に対し、小細工なしの真っ向勝負ができるのは小嶋敬二しかいないだろう。6月の高松宮記念杯、7月の親王牌とG1を連覇するなど07年前半の快進撃は凄まじく、これにはさすがの山崎も手を焼いた。8月の小松島記念で落車し、不運にも肩甲骨と肋骨を骨折。しかし、脅威の回復力を見せ、12月の全日本では急仕上げながらも決勝に乗り超人ぶりを発揮。完全に巻き返しモードに入った小嶋が、調子の上積みを経て今節はV獲りを狙う。また、昨年達成できなかった年間70勝の記録にも再チャレンジする。
関東勢は兵藤一也、手島慶介らのグランプリ07組を中心に、神山雄一郎、武田豊樹、平原康多らで一枚岩となって北日本打破を狙う。兵藤は07年、3月ダービーでの準Vをはじめ、一年間を通して安定した差し脚を維持した。年が改まっても変わりはないだろうし、武田や平原の機動型と連係できるここはVチャンスは十分ある。手島は07年は落車が多く、一年を通して体は決して万全な状態ではなかったにも関わらず鉄人ぶりを発揮し、賞金ランク9位でグランプリ07に出場を決めた。今回は武田や平原との連係が予想されるが、自力まくりから番手戦まで縦と横の両方をこなせるのが手島の強み。たとえ目標が不発となっても自分の脚で難局を打破し、ゴール前で勢い良く突っ込んでくるだろう。 |