最後の椅子を手島慶介が守った事で今年のベストナインが決まった。初出場が3人、80期代が4人と競輪界の流れも変わってきた。
誰もが優勝のみを狙う一発勝負だが、やはり中心は山崎芳仁以外は考えにくい。今年最初のGI競輪祭を逃げ切り、最後の全日本選抜をまくりで射止めた山崎は新王者に相応しい実績を残した。西の小嶋敬二の体調が完調とは言えないだけに、山崎が人気の中心になる事は間違いない。一発勝負でも冷静沈着なレース運びでゴール前も粘り切ろう。競輪祭でワンツーを決めた伏見俊昭が山崎の番手は離すまい。この時期はナショナルチームの海外遠征も多く、体調管理が難しい面もあるが、ノンタイトルでグランプリ参戦だけに、最後は勝って締め括りたい気持ちが強い。体調面の厳しさを精神力でカバーしたい。
夏場までの勢いなら山崎を上回るのが小嶋敬二。8月小松島記念で悪夢の落車、肩甲骨を骨折して、1ヵ月半の入院生活。10月から練習再開、11月の川崎Sから復帰も、以前のケタ外れなパワーはまだ見られなかった。それでも全日本で手堅く優参するあたりはさすが。全日本終了後は、グランプリ一本に絞って調整できるので、全日本以上の状態になる事は間違いない。
北日本一枚岩は難しいだけに、佐藤友和、有坂直樹で別線勝負と見るのが妥当だろう。今年後半には別線勝負を選択するケースも増えており、人材豊富な北日本の贅沢な悩み。山崎と佐藤で叩き合うようなレースは避けるだろうが、勝負どころではダッシュ力を生かした仕掛けで後続を千切る場面もありそう。有坂も夏場に調子を落としたが、昨年のグランプリを制しているようにここ一番には強い。ダービー制覇で切符を手に入れており、じっくりと時間を掛けながらグランプリに備える余裕もあったはず。佐藤マークとは断定できないが、ダッシュに付け切れば、最後は内、外、俊敏なコース取りを見せよう。
兵藤一也、飯嶋則之は追い込み型での初出場組み。地道に賞金を積み上げた兵藤に対し、飯嶋はオールスターで番手奪取から初タイトルを手中に収めた。年の後半は特にズバ抜けた活躍のない兵藤だが、それでも全日本ではキッチリ優参し、表彰台へ後一歩まで迫った。手島慶介との連係有力だが、間隙を突くと伸び脚は快調だ。飯嶋は動向が読みにくい。アタマ獲りの競走だけに、競りは避けたい面もあるが、オールスターが強気な位置取りで成功しているだけに、シビアに番手狙いに出る可能性も十分考えられる。最後の椅子を守り切った手島慶介はいつも通りのゲリラ戦だろう。夏場のケガで後半戦は『らしさ』を欠く場面も多かったが、全日本ではようやく変幻自在な動きの片鱗を感じさせるレースが多かった。昨年のグランプリも2着とはいえ、大まくりを決めて大勢のファンを沸かせ、勝負強さを見せ付けた。 |