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立川競輪開設62周年記念「鳳凰賞典レース」

関東勢の総力で平原康がV

メイン写真

プレゼンターの振分親方(元小結の高見盛)に表彰式で抱えられてポーズをつくる平原康多選手が、新年の記念を制覇。

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“個”の力をラインの総力で粉砕。4車結束の関東勢が、深谷知広の立川記念3連覇は阻んだ。関東勢対深谷。その図式は2日目の優秀「初夢賞」と変わらず。成田和也とのSS班タッグで深谷が雪辱を期したが、関東勢の結束力の前に再度苦汁をなめ、軍配は平原康多(写真)に上がった。
「自分の脚力っていうよりラインに恵まれたことが大きかった」と、表彰式から引き揚げてきた平原は、ラインの力を強調する。
打鐘の2センターから池田勇人が山降ろしでスピードに乗せて主導権を握るが、それを上回るスピードで深谷が関東ラインを飲み込んでいく。これで勝負あったかに見えたが、深谷、成田の後ろにスイッチした平原が、最終バック手前からまくりを敢行。深谷さえ思いもよらぬ極限のスピードで、横を通りすぎた平原が今年の記念V一番乗りを果たした。
「池田君の頑張りに尽きますね。あこまで自分たちを引っ張ってくれたし。自分もなんとかしようって、意地でまくりました。(深谷のスピードが)ゆるんでいる感じはなかったけど、スピードに乗せていった」
最終3コーナーでは成田のブロックで外に振られながらも、そのスピードは衰えることがなく、そのままゴール板を突き抜けた。消化不良に終わった昨年のグランプリの分まで、拳を天に突き上げた。
「グランプリでは外を踏めないで終わったんで、今日は外を思い切り行かしてもらった。勝っても負けても、ああいうレースは面白いですね」
SS班返り咲き今年の初戦を制した平原の勢いは、池田の力でさらに加速していきそうだ。
「去年くらいから池田君が本当にすごく強くなって、初めて安心して任せられる後輩ができた。本当にその池田君の頑張りです。そうじゃないと深谷君くらいの相手は倒せない。(力では)深谷君、新田(祐大)君が抜けていると思うし、追いつけるようにしたい。ここで緊張感を抜かないようにしたい」
池田の成長、絆の深まりを感じつつ関東勢、ひいては埼京ラインを平原が、今年も盛り立てていく。

最終4コーナーで成田に一発もらった神山雄一郎が、外に弾かれながらも2着をキープした。
「平原君が強かったね。今日は2着キープでもすごいことだよ。俺もきつかった。ちょうど成田君が平原君をブロックして、戻ったんで。そこをすり抜けられればと思ったけど。そういうわけにはいかなかった。ワンツースリーまで決まってよかった」

ホームバンクで3着に流れ込んだ佐久間仙行は、まるで優勝したかのように地元勢から迎えられ照れ笑い。検車場を歩き回りながら、感謝の言葉を並べる。
「(池田)勇人は内をしゃくられて想定外だったと思うけど、それでも思い切って行ってくれた。うれしいですね。去年の大晦日には富山健一さんが(バンクで)オートバイで引っ張ってくれた。大晦日にも関わらず、嫌な顔もしないで。そういう人たちのためにも、結果を出せてよかった」

池田を抜群のスピードで叩いた深谷知広だったが、平原の巻き返しの第2波に飲まれ6着に沈んだ。
「平原さんが一瞬で来ましたね。完敗です。力の差を見せつけられたレースだった。(平原は)今一番強いんじゃないですか。連敗しているんで、なんとかしたい。次の大宮記念でリベンジします」と、再戦での雪辱を誓った。

成田和也は関東勢を止め切れずに、反省の帰り支度。
「平原君を止める予定だったんですけど…。そうなっていれば深谷君も、僕ももうちょっと面白かった。深谷君は一番強い選手だし、後ろを走れてよかった。やっぱり違いますね」

打鐘で池田のインから進出した千葉コンビ。作戦はなんだったのか。山賀雅仁がこう口を開く。
「池田君の後ろだった。普段やってないからあんなに前に出ちゃって失敗した。自分のミスです。なんかできればと思っていたんですけど…」と、狙いは関東分断策だったことを打ち明ける。

号砲と同時に成田が勢い良く飛び出し、目標の深谷を迎え入れる。隊列は深谷-成田に、山賀-中村が続き、池田-平原-神山-佐久間、単騎の渡部が最後方の形で落ち着く。
赤板手前から池田が上昇開始。深谷を押さえて先行態勢に入った池田がペースを緩めると、今度は内をすくって山賀が打鐘で前に出る。3番手となった池田は中バンクに上がって深谷の動きを警戒しながらスパート。しかし、その上を深谷が4コーナーの山降ろしを使って強引に巻き返していく。2コーナーで池田を捕らえた深谷に成田がきっちり続く。俊敏に3番手に切り替えた平原はすかさずバックからまくって出る。前の2人を豪快に抜き去った平原が今年初の記念覇者となった。成田の強烈なブロックを堪えて平原を追った神山が2着に流れ込み、地元の佐久間が3着に続いた。

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