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松阪競輪開設63周年記念「蒲生氏郷杯王座競輪」

山内卓が2度目の記念V

メイン写真

永井清史選手のカマシの乗った山内卓也選手が、直線で抜け出して優勝。ウイニングランで永井選手をねぎらう。

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中部作戦がズバリ!。6番車が示すとおり近況は低迷していた永井清史だったが、ポテンシャルは輪界屈指。そのポテンシャルを最大限に引き出した大ガマシが、別線の並み居る機動型の意表を突いた。藤木裕、池田勇人、佐藤友和を置き去り。最終バックでは別線を大きく引き離して、山内卓也にとってはこれ以上ないお膳立てが整った。
「あれしかなかった」と、山内が2車でイチかバチかの作戦を振り返る。
初日特選で地元のエース浅井康太が、失格で脱落。準決では柴崎淳が敗退して、地元勢は全滅。地元地区の最後の砦として永井と2車で総力を結集した故の優勝だった。
「地元地区で頑張らなきゃっていうのもあったけど、メンバー的にはきつかったんで。それに(10月の)一宮記念のこともあったんで」
山内のホームバンクである一宮記念は、長塚智広の優勝をさらわれ涙を飲んだ。その思いもあっただけに、松阪とはいえ同じ中部地区での記念制覇は喜びもひとしおだろう。
「永井ちゃんがよく行ってくれた。(最終)2コーナーを回って、後ろが離れているのもわかった。あとは永井ちゃん頑張れと思って。一宮記念の時も、今回もそうだったけど、連日池田君に食われている。(離れていても)どのくらいのスピードで、まくり追い込んで来るのかもわからなかった」
まくりで池田が一歩また一歩と詰め寄るが、山内が直線で渾身の追い込み。1車身半とセーフティリードを保ったところが、ゴールだった。
「あんな展開はないし。早めに出て行って、(誰かに)食われたら恥ずかしい。どこで踏んで行くか迷いましたよ。結果的に2車っていうのも大きかったかもしれない。このメンバーで優勝できたのはよかった」
07年の和歌山以来となる2度目の記念制覇。地元地区の牙城を守った山内と永井を、ムードメーカーの疋田敏をはじめとした中部勢が暖かく迎えてできた人の輪が印象的だった。

周回中は前受けを選択した永井史は、打鐘で8番手まで下げての立て直し。胸のすくようなカマシでグングンと加速。自らも3着に粘り込んで、苦しそうに汗をぬぐう。
「細切れだったし、自分が最後に仕掛けられればと思っていた。藤木君がニュートラルに入れようとしてたし、そこを自分が流したらすぐに最終バックで来られちゃうんで。踏んでいった。調子が上がっているんで、競輪祭を走りたかった」と、永井。早々と来年の競輪祭の権利は獲得したが、今年は権利がなく不出場。最後は少しさみしそうに締めくくった。

6番手の池田は車間の詰まらない藤木の動きを見極め、最終バックからまくり上げる。が、時すでに遅く準Vまで。
「余裕はあったんですけどね。永井さんが行っちゃう感じだったし、あとは藤木さんに追ってもらってと思っていた。そしたら藤木さんがいっぱいそうだった。1コーナー過ぎくらいですかね、そこら辺で。もうちょっと早く自分で行っていれば、面白かったかもしれない」

池田、藤木がほぼ同時に上昇した打鐘前の動きが、佐藤にとっては大きな誤算。結果的に8番手大きく取り残されて万事休す。
「藤木君が切ったところを池田君が順番で来ると思ってたら…。一緒に来たから。しっかりとあそこは位置を取らないといけない。そこを反省しないと」

池田、佐藤のライバルを後方に置いたまではよかった藤木だが、永井のスピードだけは予測不可能。3番手も想像以上に車間が空いてしまった。
「(佐藤)友和さんと池田君が内にいるのもわかったし、あとは永井さんだけなんであんまり踏まないでいいかと。(3番手は)間違ってなかったし。そのあとが判断ミスというか誤算でした」

号砲と同時に山内卓也が飛び出し、目標の永井清史を迎え入れる。永井-山内の中部コンビが前受け、中団は池田勇人-稲村好将の関東コンビに、藤木裕-萩原孝之、佐藤友和-成田和也の北日本コンビが後攻め、単騎の野田源一が最後方の形で隊列は落ち着く。
赤板前の4コーナーから佐藤が上昇。藤木がこれを追っていくが、池田が藤木を強引に外に持ち出しながら前に踏む。池田を押さえて打鐘で先頭に立った藤木が流すと、今度は後方に下げた永井が一気にカマす。永井は緩めることなくハイスピードで飛ばし、後続を引き離す。踏み遅れた藤木は大きく離された3番手で前の2人を必死に追うが、差は縮まらない。最終2コーナーからまくった佐藤は不発。佐藤に合わせて6番手から仕掛けた池田が中部コンビに迫るも、山内が番手絶好展開から鋭く追い込み、久々の記念優勝を飾った。まくり追い込みで猛追した池田は2着まで。逃げた永井が3着に残った。

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