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青森競輪開設63周年みちのく記念「善知鳥杯争奪戦」

金子貴がV差し!

メイン写真

寛仁親王牌、地元の豊橋記念に次ぐ優勝も深谷知広とのワンツー劇。金子貴志選手が表彰式でファンの声援に応える。

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最強の師弟コンビの伝説はまだまだ終わらない。深谷知広が主導権を握った打鐘過ぎから、ゴールまでの30秒あまりは2人だけの世界。圧巻のショータイムだった。赤板の2コーナーから弟子の深谷がフルダッシュで上原龍を叩きに出る。中団から出た新田祐大を乗り越え、上原から深谷が主導権を奪取した時点で勝負は決した。見ている者をクギ付けにし、別線をクギ付けにすると、あとは師弟でのマッチレースを演じた。
 「一日でも長く(一緒に)走りたい」と、深谷を交わした金子貴志は、弟子とのかけがえのない時間をかみ締める。
 勢いでは一番の新田に地元の佐藤友和、高橋陽介が並ぶ強力な北日本ラインを粉砕。寛仁親王牌、豊橋記念に次ぐ優勝も深谷とのワンツーだった。
 「最初の位置取りも、取れるところからと思っていた。あとは深谷が獲れる展開でと思っていたけど、あんなところから行ってくれた。(深谷は)すごいダッシュだったし、踏み出しだけには気をつけていた。(岡田)征陽君がまくって来ていたんですか? どこら辺まで来ていたかもわからなかった。ただ3番手に合志(正臣)さんがいてくれたのは、すごい大きかったですね」
 後ろを固めた合志への感謝も忘れず、金子がさらに続ける。
 「いい気持ちで集中して走れる機会も少ないし、いい緊張感を少しでも長く続けたい。7日には(寛仁親王牌優勝の)祝勝会もあるし、本当にこの優勝はうれしいです」
 深谷との一戦、一戦。濃密な時を金子が、結果としてまた実らせた。2人で向かう年末のグランプリへ、絆はさらに強まったことだろう。

 2日目の優秀ではライバル新田に主導権を明け渡した深谷だったが、ファイナルでは反撃の隙を与えない完ぺきな逃走劇。自らも2着に粘り込んで、満足そうに振り返る。
 「ジャンからフル発進です。ほとんど流さないで、ずっと全開でした。きつかったけど、自分でも掛かっていたと思う。最近はそういう感じはなかったですから」

 愛知コンビに続いた合志正臣は、直線で外に進路を取るも差し込むどころか流れ込みがいっぱい。
 「前の金子さんを見ていたら、踏み出しは危なかったかもしれないですね。深谷君を見ていたので、付いていけた。上原君も新田君も深谷君も3人がジャン前のところで踏んで、すごいスピードだったけど、自分は面白かったです。最後はもう内を見る余裕すらなくて、外を行きました」

 新田は深谷に合わせて打鐘の2コーナーで踏むが、深谷を合わせ切れずに6番手からの出直しを迫られた。地元の佐藤友和は再度まくり上げた新田に乗って直線で強襲するも4着まで。さばさばとした顔で口を開く。
 「あの深谷君の掛かりで、あそこから自分が1着まででっていうのは…。難しかった。新田君の中のイメージよりも今日は、深谷君(のスピード)が上だったってことでしょう。そこの誤差が生じて、こうなったと思います。負けたのはしょうがない。これを競輪祭に向けての失敗だと思って、また頑張ります」

 深谷に出られてコースを塞がれた新田は、立て直すもリズムを欠いて不発。
 「行く気はすごいあった。だけど、タイミングを損なっちゃった。早い段階で深谷君が来たんで…」と、言葉を選んで振り返る。

号砲で各車出渋ってけん制するが、深谷知広が誘導員を追って出ていく。隊列は深谷-金子貴志-合志正臣が前団、中団に新田祐大-佐藤友和-高橋陽介-中村浩士、上原龍-岡田征陽が後攻めの形で落ち着く。
青板周回の3コーナーから上原が上昇開始。新田がこのラインを追っていく。前受けの深谷はすんなり車を下げ、上原が誘導員の後位に入る。7番手まで下げた深谷は打鐘前の2コーナーから一気の巻き返し。あっさりと上原を叩き切って主導権。合わせて踏んだ上原が中団の4番手に収まり、立ち遅れた新田は6番手に置かれる。深谷はそのままペースを緩めずに、ハイペースで飛ばす。最終2コーナーから岡田が上原を捨ててまくり上げるが、車はほとんど進まない。新田も仕掛けられずに不発。深谷の番手で絶好となった金子が直線で鋭く追い込み、優勝を飾った。深谷が2着に粘って師弟コンビでワンツー決着。ライン3番手の合志が3着に流れ込んだ。

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