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花月園メモリアルin小田原

地元の松谷秀がメモリアル制覇

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2度目のG3の決勝となった松谷秀幸選手。ゲンのいい小田原バンクで、元ホームバンクのメモリアルレースを制した。

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4月にS級初優勝を飾ったゲンのいい小田原バンク。松谷秀幸が2度目のG3ファイナルにも気負うことなく、攻める自分のスタイルでG3初優勝を成し遂げた。
「全部、地元なんですよ。チャレンジとA級の1、2班戦が川崎、それでS級がここで、G3もですからね。初優勝は全部、地元」
高松宮記念杯(G1)を控えてSS班は不在。シリーズの主役をきっちり演じて、“持ってる”男が地元でチャンスをつかんだ。
「今回は師匠(佐々木龍也)が欠場したんで、俺の分まで頑張ってこいって言われてきた。ただ、獲れるとは思ってなくて、獲るっていうより、いいレースをしようとした結果ですね」
レースは赤板で先頭に立った松谷を守谷陽介が押さえて主導権。4番手に下げた松谷は小川勇介との中団争いを制すると、外に浮いた佐藤朋也が遅れた一瞬の隙を突いてまくりを敢行。
「先行したラインの後ろと思っていました。(松坂)英司さんに言う通りの展開になったし。自分のタイミングで行けって言われたんで。(打鐘では)小川君に降りられそうになったけど、車輪が掛かっていたし。それからは外に佐藤さんがいて当たれなかったけど。空いたらすかさず出て行けた。自分で踏み上げていったからきつかった。(小川より)先に仕掛けないとって思っていた。(VTRを)見たら同時だったんで、よかったです」
4度目の花月園メモリアルにして、地元勢が初の制覇。師匠の佐々木とともに汗を流した元ホームバンクのタイトルレースで優勝だけに感慨もひとしお。11月に行われる競輪祭(G1)の出場権を得た。
「競輪祭ってどこでやるんですか? あッ、そういえばいつも小倉ですもんね(笑)。自分はコツコツちょっとずつなんで。ちょっとずつレースを覚えて、力をつけていきたい」
ビッグレース未経験の松谷が、初々しさをのぞかせてこれ以上ない笑みを浮かべる。00年にヤクルトスワローズからドラフトで3位での指名を受けながら、プロ野球では怪我に泣かされ09年に輪界へ。苦労を重ねてた松谷にとってG3制覇は通過点。さらなる飛躍に期待しよう。

2場所連続での落車で今シリーズを迎えた松坂英司は、松谷に喰らいつき地元ワンツー。シリーズの4日間で三度の松谷との決着に後輩の成長ぶりを実感する。
「ひと皮むけた感じですよね、松谷君は。先行はもちろんだけど、これから自在でG1を獲ろうって気持ちだから。今日も小川君を入れないで、中団に戻ったらすかさずまくりに行った。あれなら行けるなって思いました。自分もこういう状態の中で、気持ちが引き締まったし。(ワンツーで)なによりです」

佐藤のカマシを阻んだ守谷陽介が主導権。そのまま押し切るかに思われたが、ゴール寸前では地元両者に屈して3着。悔しいそうな表情を見せながらも、岡山勢のあたたかい出迎えに頬は緩む。
「勝負に勝ってレースに負けた感じですかね。出し惜しみしないようにと思っていたし。(三宅)伸さんが見てても、怒られないようにと。それに(途中欠場した)紀井孝之君の分までと思って走った。もうちょっと粘れる感じだったけど…」

3連勝で臨んだ小川勇介だったが、松谷に合わされてシリーズ4度目のまくりは不発。
「松谷さんのところをキメにいったけど、甘かったです。(松谷の)車輪がかかっていたんで。(脚を)ためずに中団、中団に行こうとした。収穫はそれだけです」

号砲で田中がゆっくりと出て、目標の小川を迎え入れる。隊列は小川-田中の福岡コンビが前受け、中団に守谷-児玉-吉岡の中四国勢、松谷-松坂の地元コンビ、佐藤-布居が後攻めの形で落ち着く。
残り3周の青板から佐藤が上昇を始めると、松谷はこのラインを追っていく。バック過ぎに誘導員を交わした佐藤を今度は松谷が斬って前に出る。赤板でさらに守谷が仕掛けて先行態勢に持ち込む。佐藤が打鐘前2コーナーからスパートするが、守谷がこれを突っ張って逃げる。守谷が快調に飛ばして、中団以降はもつれる。突っ張られた佐藤が後退し、単独の四番手となった松谷はバックから力強くまくり上げる。好スピードで前団に迫ると、逃げ粘る守谷を直線で捕らえてG3初優勝を飾った。松谷を巧追した松坂が2着に流れ込み、地元ワンツー決着。最後まで懸命に踏み続けた守谷が3着に粘った。

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