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東日本大震災復興・開設62周年記念「いわき金杯争奪戦」

地元記念Vでダービーへ

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ラインの結束力で強敵・深谷知広選手を撃破。2度目の地元記念制覇で、ファンの声援に応える山崎芳仁選手。

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全日本選抜から快進撃を続ける“怪童”深谷知広。とどまることを知らない怪物を止めたのは、大挙5人が決勝にコマを進めた北日本勢の固い絆だった。レースは大方の予想通り、北日本勢が抜かりなく主導権。赤板から飯野祐太が果敢に飛び出し風を切った。

「(深谷を相手に)前を取っても、どうかわからないし。それだったら王道で後ろから行こうって。あとは各々がしっかりとやって」

表彰式ではファンから喝采を浴び、地元勢からの胴上げも終えた山崎芳仁はいつもの笑みをたたえて口を開く。

「ホッとしましたね。周りに助けられた。あの作戦の中で(まくりが来たら)僕がもっていくのか、成田(和也)さんがもっていくのか迷ったけど。成田さんが俺がやるって言ってくれた。それで自分はいつでも出られるように車間を空けていました」

深谷を後方に置いて、渡辺一成が最終2コーナーから番手まくり。インで詰まって出られない深谷をしり目に渡辺一がグングンとスピードを上げると、4.58にギアを上げた山崎は直線で追い込むだけだった。

「(4.58のギアは)微妙ですね。きょうはたまたまああいう展開だし、それで使った。このギアは4回か5回くらいしか使っていない。それで1着か2着しかないんですよ。深谷君が強いし、その中で勝っていくには、これからもギアを考えなきゃいけないですね」

現状で許されている大ギアのマックス4.58。大ギアのパイオニアらしいV獲りの山崎は、これからも研究に余念がない。グランドスラムがかかる19日からの立川ダービーには、これ以上ない弾みとなったのは間違いない。

「グランドスラムはいままで3人しかいないですからね。頑張りたいし、これで(ダービーを)獲れなかったら、もうないんじゃないですか(笑)」

07年以来2度目の地元記念制覇。地元ファンの声援に後押しされて山崎が、ダービーの大一番で史上4人となるグランドスラマーを目指す。

成田和也は最終1センター過ぎに、岡田征陽のまくりを絶妙のブロックでシャットアウト。追い込みとしての役割を果たすと、直線勝負にかけたが2着がいっぱい。

「やることはやれているんですけど…。最後は(山崎を抜けずに)力不足です。あの壁がデカいんですよ。山崎君はギアは関係ない、力ですよ。それでもラインで力は出せたし、自分はダービーに向けてもうちょっと調子上げていければいいんですけど」と、ダービー連覇がかかる成田の理想は高い。

番手での重責を担った渡辺一成は、逃げる飯野を番手まくりで交わすと徐々にペースアップ。頭脳プレーで地元勢での上位独占の立役者となった。

「しっかりと役割を果たせたし。(飯野)祐太がいい走りをしてくれたから、僕はまっすぐに踏むだけだった。そこからは一気にスピードを上げると、深谷君のまくりごろになっちゃうし、徐々にスピードを上げていった。(最終)4コーナーからは前での勝負だと思った」

3着でのゴールも渡辺一は、同期同県での独占に納得する。

最終ホームで深谷知広は8番手。先まくりの岡田が止められあおりを受けると、2コーナーからはインに詰まって万事休す。内を抜け出したが、時すでに遅く猛追は及ばず。

「勉強になりました。この風だけは自分の作戦の中にはなかった。自分は(内に)入ったけど、外に(渡辺)晴智さんがいたし、(山田)敦也さんが離れてた。空いた瞬間に行ったけど、きつかった…。体調的には昨日よりもよかったんですけど。ダービーまでは1週間くらいしかないし、上積みはないと思うんで、調整だけはして」と、ダービーを見据えて振り返る。

号砲で小倉が飛び出して深谷を正攻法に迎え入れる。周回は深谷―小倉―岡田―渡辺晴―飯野―渡辺一―山崎―成田―山田の並び。  赤板前から飯野が上昇を始めると、ホームで早々と誘導員を下ろす。ペースを緩めて後ろの動きをうかがっていた飯野だが、打鐘から一気にペースアップ。6番手に岡田、8番手に深谷の一本棒で最終ホームを通過する。岡田はホームから先まくりを打ったが、成田のけん制に逢い不発に。2コーナーから渡邉一が番手まくりに出ると、一杯になった山田が徐々に遅れ始める。内に入ってしまった深谷は山田の後ろで渡邉晴と併走になり万事休す。ようやく4コーナーから内を抜け出したが前団には届かなかった。福島3車にしぼられた優勝争い。4コーナーを立ち直ると、番手の山崎が楽に抜け出し2度目の地元記念制覇。続いた成田が2着に食い込んだ。

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