佐賀県武雄競輪場で4月17日から4日間、開設60周年記念「大楠賞争奪戦」が開催される。海老根恵太、村上義弘らSS班7名を荒井崇博率いる九州勢が迎え撃つ構え。見ごたえある優勝争いが期待できそうだ。なお2日目11レースには96回生のルーキーチャンピオンも開催される(ルーキー展望記事はコチラ)。
ライバルと目される海老根恵太、小嶋敬二がピリッとせず、ここは村上義弘が勢いの違いを見せるシリーズとなる。今年はダービーの準Vなど近畿、輪界をリードする機動型としてこれ以上ない走りを見せている。今年は年頭からビッグレースに地元地区の記念と気の抜けない開催が続いていたが、岸和田記念から共同通信社杯春一番まで中3週間あり、まとまった時間が取れた。ここでリフレッシュして再び村上らしい力強い走りを見せてくれるだろう。村上の走りに市田佳寿浩も気迫溢れる走りで応える。番手、三番手さらに前後入れ替わってと、この二人は今年に入って5回連係している。そのうち村上が2勝、市田が3勝と必ずどちらかが1着を取る相性の良さ。ここも近畿が誇るSSコンビで優勝争い演じる。
小嶋敬二に浅井康太、永井清史と自力型ぞろいの中部勢も有力な優勝候補だ。自力型を束ねる追い込み型がいれば間違いなくシリーズ随一の戦闘集団と化すだけの戦力を持っている。小嶋はダービーは最終日の1勝、続く岸和田記念でも優出を逃したが、重戦車のような走りは健在。展開さえかみ合えば優勝は十分に可能だ。浅井、永井は今年すでに記念優勝と乗れている。ダービー後は世界選に参加し、しばらく実戦から離れた浅井だが、共同通信社杯を走ってからの参戦ならレース勘の不安はない。むしろ、これまで競技後は好成績を残しているだけに、一層怖い存在になりそうだ。永井もダービーで2勝、続く名古屋記念でも決勝4着と乗れている。これだけ機動型がそろえば、有賀高士にとってもチャンス。持ち前のキメ脚で虎視眈々とVを狙う。
昨年のMVP海老根恵太もそろそろ反撃のきっかけをつかみたい。GP優勝後は多忙なスケジュールによる練習不足とプレッシャーで満足な成績を残せていないが、岸和田記念からはしっかり練習に専念する時間が取れる。強烈なまくりを繰り出すのも時間の問題だ。渡辺晴智はギックリ腰で名古屋記念を途中欠場した影響が気がかりだ。
58周年記念の覇者荒井崇博もここだけは譲れない。2月豊橋F1で落車し、続くダービーでは5日目帰郷となってしまった。状態が心配されたが、3月伊東F1で今年3回目の優勝を飾るなど良化の兆しは見せている。今年に入ってから3.86のギアで上昇一途。今シリーズも九州勢の軸として活躍が期待される。松岡貴久は九州を代表する自力型に成長を遂げた。ダービーでは一次予選で勝ち星を挙げ、その後も取手、前橋とF1戦を危なげなく連覇した。自力主体に位置取りの上手さも加わり、今年は記念初優勝も狙える位置につけている。荒井、松岡を目標にできる合志正臣にもチャンス。目立った成績こそ残していないが、一瞬の切れはまだまだS級上位だ。
北日本勢はダービーでも活躍した菊地圭尚、有坂直樹が争覇の一角を占める。関東勢は飯嶋則之、小橋正義とマーク巧者がそろっているだけに、矢口啓一郎の走りが成績の明暗を分けそうだ。