“エース・武田豊樹が地元記念連覇へ王手”
開設57周年記念「水戸黄門賞」は準決4番で激闘が繰り広げられ、ベストナインが顔を揃えた。栃茨ゴールデンコンビに注目が集めるが、永井清史の積極的な姿勢とダッシュ力、トップスピードも魅力に溢れている。
8R(準決勝C)からは、競輪場全体の緊張感が高まる。1着権利を見事に射止めたのは、上がりタイムで10秒9突き抜けた富永益生だった。
「1着権利で今日の展開では、外を踏んでは間に合わない。伊藤(正樹)君からも『流れ次第ではインを行ってください』と言われていたし。6月に2回落車してリズムを崩して、僕が前で戦えるような状態ではないけど、少しずつ良くなっていると思います」
“十八番”のまくりを決めながら2着に惜敗した立花成泰は残念そう。
「スピードが良かったので、松田(優一)君の番手に入らずにそのまままくったが…。富永さんの勢いが凄かったし仕方がないです」
伊藤正樹はまくりが外に浮き気味となり届かずの3着。
「最終ホームでカマしたほうがスピードに乗れたかも。まだ、緩んでいたから」
準決勝B(9R)では、佐々木則幸―小倉竜二の四国コンビが一番人気に応えた。突っ張り先行で押し切った佐々木則幸は破顔一笑。
「久しぶりの先行で勝てて嬉しい。あそこで引いたら7番手だろうから。最後の直線でも踏めていたから、何とかオグ(小倉竜二)とワン・ツーが決められるかなと」
小倉竜二は最終2コーナーで山本健也を牽制したプレーで赤旗対象となったが、セーフに胸を撫で下ろす。
「ホッしたね。ノリ(佐々木)さんが頑張ってくれたから。最後はちょっと重く感じた。G番(山本)と接触してペダルが入ってしまったから、その影響があったのかもしれない」
村本大輔は前述の接触プレーの煽りを受けてバランスを大きく崩し終戦。
「仕方がないね。落車していないから、次からまた頑張ればいい。作戦通りだったけど、山本(健也)君はワンポイントタイミングが遅かった。打鐘で誘導がグンと上がるので、前受けの人は突っ張りたくなるんだよな」
10Rは強力な自力型が揃ったが、展開は意外にも一本棒のまま打鐘を迎えた。3コーナーで北津留翼が仕掛けたが、前受けの永井清史はほぼ同時に突っ張り出させない。
「誰も来なかったし、あの位置からは突っ張りますよね。早めに押さえてくれば、引いてカマシだったけど。僕自身では3日間で一番のカカリだったと思う。(ライバルとなる自力型を倒して)決勝戦を考えても今日のレースは大きい」
永井と同期の山田敦也が番手絶好のチャンスをしっかりとモノにした。
「競輪は展開ですね〜(笑)。ヨダレものでしょう。付いていて余裕があったし、最後は残し気味に抜きました。記念の決勝は2度目ですね」
北津留翼は呆然自失の表情。
「新田康仁さんが気になったわけじゃ…。でも…。仕掛けたときは出切れるかなと思ったが…」
志村太賀は絶好の4番手もまくり不発。
「凄いカカリでバイクみたい。すぐにまくれないとわかりました」
11Rは武田豊樹と村上義弘の真っ向勝負。超一流同士である両者は、お互いを尊敬し合っており、力の篭った先行バトルを演じた。
「村上(義弘)君といいレースが出来た。最近は今日のような(見応えのある叩き合い)競走になかなかならない。今日は僕に軍配が上がったけど、こっちは近道を走っていたわけだし。地元連覇が懸かるけど、僕は栃木勢の前でしっかりしたレースをするだけ」
武田をキッチリと残した神山雄一郎は貫禄十分。
「自分の仕事をしただけ。決勝は地元の武田が好きにやってくれればいい」
村上義弘は決勝進出にも笑顔が見られない。
「今日は地元勢を潰すとかではなく、正々堂々と力勝負をしようと。その結果、完全に武田さんに合わされてしまった…。3着で決勝に乗れたけど、それは結果でしかない」
敗者戦からは上昇ムードの選手をチェック。
白石大輔(2R)は初日に続く先行策で2着に粘ったが、「今日は鷲田のラインが競りで僕は好きなときに仕掛けられたから。今日のカマシなら逃げ切れないと。まだ、残してもらっている感じですから」。
4Rでは大内達也がいわき平記念に続いてシリーズ2勝目。
「展開は小松(剛之)君に任せていたので気楽に走れた。どのレースでも1着を狙うけど、やはり負け戦ではなく、勝ちあがりで結果を出したいよね」
伊原克彦(5R)は三日間共に打鐘先行を敢行したが、番手がもつれて後ろに山下渡―川崎健次―阿部秀樹と自力タイプに嵌り込まれて4着。
「ツイてないですね。もうワンポ早く仕掛ければ、山下君を合わせられたかもしれない。デキ自体は悪くないと思うので、もう一日頑張りたい」
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